医療法人福甲会やました甲状腺病院は2006年開業(当時やましたクリニック)の甲状腺・副甲状腺専門施設です。
常勤医は山下(外科)、佐藤(外科・耳鼻科)、橘(内分泌内科)、森(耳鼻科)、山岡(麻酔科)、高橋(外科)、岡村(麻酔科)、進藤(外科)、福田(内分泌内科)の9名です。また非常勤放射線科医に64列CTおよびガンマカメラの読影をしていただき、読影のダブルチェック体制を確立しております。
手術室が1室から2室(手術台4台)体制となったことから、現在では並列で手術が可能となりました。しかも1台で麻酔の導入覚醒を、1台で実際に手術をという体制になりましたので、1日8~10例の手術もかなり順調に進むようになりました。また、術中迅速PTH測定を待つ余裕ができました。ハーモニックスカルペル3台、リガシュアー1台、神経刺激装置2台、個人用の手術用ヘッドライトや拡大鏡などが常備されており、外科医5名にとっては贅沢な環境で仕事をしています。現在は週あたり18~21例ほど手術を行っております。手術症例は2018年分が947例で、そのうち甲状腺の悪性腫瘍が50%強、良性腫瘍が25%ほどです。副甲状腺疾患が他施設と比べて多いのも特徴で、原発性と腎性をあわせて105例で全手術例の1割弱を占めています。悪性腫瘍については縦隔郭清(胸腔鏡下含む)、ルビエール郭清、喉頭気管神経の合併切除再建などの進行例まで、バセドウ病も巨大甲状腺腫のものまで対応しています。
外来患者数は1日平均110名程度、そのうち新患患者数は10名を超えており、また受診人数は毎年増加しています。
当院は日本外科学会の外科専門医制度での指定施設となっております。また日本内分泌外科学会・甲状腺外科学会の認定施設であり、日本甲状腺学会の認定施設でもあります。将来的には日本耳鼻咽喉科学会や日本内分泌学会などの認定施設となり若手医師の教育施設の一翼を担いたいと考えております。医師の人手がまだ少なく、研究課題があっても臨床研究に時間をあまりとれないのが若干悩ましいところですが(それでも当院からの掲載論文はすこしずつ増えてきています)、その分超音波検査や細胞診、細胞診や病理組織の検鏡、経鼻喉頭内視鏡、手術などあらゆる面で多数の経験を積めるので、甲状腺外科を志す若手外科医・耳鼻科医の修練にはよい研修施設と考えております。興味のある先生方は下記の外科医募集の項をお読み下さい。